ガラス封止は、確実な気密封止で電解スタックを接合します
SOXEスタックの製造工程では、ガラス粉末を溶融し、セラミック電解質と金属インターコネクタ材との結合を形成します。封止ガラスは、金属やセラミックスの熱膨張係数に合わしており、温度が変化しても安定した気密性を保つことができます。さらに、スタックの一部として直列に切り替えられたセルのインターコネクタは、高温でもアルカリを含まないガラスによって電気的に絶縁されています。
SCHOTTのエレクトロニックパッケージング事業部のテクニカルセールスマネージャー、Jens Suffner博士は、「極端な温度と大きな力は、MOXIEにとって大きな課題です。」と説明します。「 500°C以上の温度で、多くのガラスが軟化し、弾性を有するようになります。」 これを防ぐために、 SCHOTTは結晶相が規定された特殊な封止ガラスを使用しています。これにより、火星の過酷な環境下でも、ガラスの気密性と十分な強度を保つことができます。
MOXIEが成功すれば、火星での有人探査に革命を起こすかもしれません。有人宇宙ミッションに必要な呼吸可能な空気を、その場で直接生成することができるのです。生成された酸素は、ロケット燃料生産用の酸化剤としても使用されます。これは、ロケットの帰還を可能にするための課題の本質的な部分を解決することになります。これまで、火星への道のりは一方向だと考えられてきました。