高耐化学薬品性

金属やプラスチックなどの材料は化学作用の強い液体、ガスに対して使用限界があるのに対し、ガラス管または成形ガラス管ではそうしたものに耐えることができます。ガラスの耐化学薬品性は耐水性、耐酸性、耐アルカリ性によって特徴付けられます。

ISO 719に準拠した耐水性

Chemical resistance: Water resistance
あるガラスにおける耐水性の度合いは、ガラスが水中でどの程度の耐性を示すかによって測定されます。
ガラス管事業部 の約3分の1のガラスは、 ISO 719に準拠した耐水クラス1の要件を満たしています。この規格ではガラスを5つのクラスに分け、1が最高、5が最低の耐水性 を表します。この分類はいわゆる「ガラス粉末試験法」に基づいて行われます。試験では、まず2 gのガラスを300~500μmの粒径まで破砕し、それを50 mlの水を入れたビーカー内で1時間、98°Cの状態で加熱します。この時間内にガラスから水に溶解したイオン量(Na2O の当量)を滴定により測定します。その際、溶解したイオンを塩酸(0.01mol/l)内でグラム当たりのガラス粉末ml/gの標準溶液として分析します。指示薬としてメチルレッド溶液を使用します。31 μg以下までの溶解は、耐水クラス1のガラスに相当します。つまり、溶解イオン量が多いほど、耐水クラスは悪くなります。
耐加水分解性クラス 0.01 mol/lの酸使用量
ガラス粉末グラム当たりの塩酸量ml/g Na2Oの基準当量
ガラス粉末グラム当たりμg/g 可能な指定
1 0.10以下 31以下 非常に高い耐水性
2 0.10以上、0.20以下 31以上、62以下 高い耐水性
3 0.20以上、0.85以下 62以上、264以下 中程度の耐水性
4 0.85以上、2.00以下 264以上、620以下 低い耐水性
5 2,00以上、3.50以下 620以上、1085以下 非常に低い耐水性
DIN ISO 719に準拠した耐加水分解性クラス

欧州および米国の各薬局方に準拠した耐水性

耐水性は特にガラス製の薬品の一次包装材の製造にとって大きな意味を持ちます。その理由は、ほとんどの薬品が水溶液内で保存されるためです。海外の薬局方であるPhEurとUSP(Ph Eur = Pharmacopoea Europaea 欧州薬局方、USP = United States Pharmacopeia 米国薬局方)では、製造に使用されるガラス種を耐水タイプI(最高の耐水性)からタイプIIIに分類しています。上記の粉末試験はその中で修正されており、薬品容器を300~425 μmの粒径にまで破砕し、粉末となったガラス10 gを121°Cの純水で30分間煮沸します(最新のPh EurおよびUSPに準拠)。このガラス粉末試験を経て、中性ガラスのFIOLAX®/フィオラックス®は「タイプ1ガラス」に分類されています。

技術用途においては、他のガラスまたは材料との封止可能性、温度耐性など、その他必要とされる材料特性に応じて、適切なガラス種が導き出されます。

耐加水分解性を備えたガラス種に関する概要については、弊社のガラス管製品検索をご覧ください。

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DIN 12116に準拠した耐酸性

Chemical resistance: Acid resistance
DIN 12116規格において、ガラスは酸への反応で、ガラスから溶出した質量の減少を測定することにより、S1、S2、S3の各クラスに分類されます。試験では、試験対象のガラス表面を6時間の間、加熱した塩酸中に置きます。その表面損失の半分の質量減少が100 cm2当たり0.7 mg以下の場合、そのガラスは耐酸性等級S1に相当します。ガラスからの溶出量が多いほど、耐酸性クラスは悪くなります。

DUROBAX®/デュロバックス®DURAN®/デュラン®などのホウケイ酸ガラス、AR-Glas®などのソーダ石灰ガラスはその組成によって、酸に対する高い耐性を示したことから、S1ガラスに分類されます。

耐酸性を備えたガラスに関する詳細については、弊社のガラス管製品検索をご覧下さい。

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耐酸性クラス 指定 6時間塩酸中に置いた後の
半分の質量減少
mg/100 cm2
1 非常に高い耐酸性 0.7以下
2 高い耐酸性 0.7以上、1.5以下
3 低い耐酸性 1.5以上、15以下
4 非常に低い耐酸性 15以上
DIN 12116に準拠した耐酸性クラス

ISO 695に準拠した耐アルカリ性

Chemical resistance: Alkali resistance
耐アルカリ性を測定するためには、各ガラス表面を3時間煮沸します。試験には、水酸化ナトリウム c(NaOH)=1 mol/l と炭酸ナトリウム c(Na2CO3)=0.5 mol/l の割合の水溶液を使用します。3時間煮沸した後のガラスの質量減少が75 mg/100cm2以内なら、そのガラスは耐アルカリ性クラス1に分類されます。質量の減少が高くなるほど、その耐アルカリ性は悪くなります。
耐アルカリ性クラス 指定 3時間煮沸した後の
ガラスの質量減少
mg/100 cm2
1 高い耐アルカリ性 75以下
2 少し低い耐アルカリ性 75以上、175以下
3 低い耐アルカリ性 175以上
ISO 695に準拠した耐アルカリ性クラス
耐水性、耐酸性、耐アルカリ性のそれぞれの分析結果を総合的に判断すると、DURAN®/デュラン®FIOLAX®/フィオラックス®クリアとFIOLAX®/フィオラックス®アンバーDUROBAX®クリアDUROBAX® アンバーの各ガラスタイプは非常に高い化学的耐久性を備えていると言えます。

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